書道界に新たな風をもたらす女性書家──日守菜穂子

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日守菜穂子
このコラムでは毎回、時代を引っ張る話題の人をゲストにお迎えして近況をお伺いしつつ、MetaMoJi Noteを実際にお使いいただきます。そして、ユニークなゲストのみなさんそれぞれの特別な視点からMetaMoJi Noteへの印象、使った感想、そしてどのようにMetaMoJi Noteを使ってみたいかをお話しいただきます。読者のみなさまに向けてオリジナルで快適なMetaMoJi Noteの使い方をご提案すべく毎週月曜日・木曜日に更新します。

第五回目となるゲストに、書家の日守菜穂子先生をお迎えしました。現代書家である日守先生はUstreamで「書道テレビ」としてインターネット書道教室を開かれたり、現代書道としてはめずらしく女性の感情を文章にし、読み易い日本語で表現していらっしゃいます。そんな日守先生が現在のスタイルを確立された経緯や、書家として大切にされている事、書道に対する思いなどをお話いただきました。

取材・文/TODA MARIE 撮影/Ayano*

女性の書家として書道の世界の入り口に立つということ

──書家でありお父様である日守龍居さんの元で3歳から書道をされている日守先生ですが、書道をお仕事にされたきっかけは?
物心ついた頃から周りに墨や筆があって、ごく自然に書道のある暮らしをしてきましたが、本格的に始めたのは30歳の時。これから何か持っていた方が張り合いがあるし、なににしようかな?と思って。それがやっぱり書道だったんです。それで、私の師匠である船本芳雲先生のところへ弟子入りして、あらためて書道を始めたら面白くなっちゃって。それまでも嫌いじゃなかったけれど、仕事としてやっていこうと思った事はなかった。けれど、師匠の門を叩いたときに今までして来たような基本的な書道ではない、制約のない書道を知って、こんなにいろんな事ができるのか、と目から鱗が落ちた思いでした。

──現在の日守先生のスタイルが確立された経緯は?
私がしている書道は現代書道というジャンルになるんですが、日本語を表現し、普段私たちが生活している中で使う日本語を作品にしています。なので、内容を読んでもらえるという部分がいちばん大きい。どんな文字なのか、ではなく、どんな内容か、どんな事を伝えようとしているのか、ということを大事にしています。はじめは詩人や俳人のものを借りていたけれど、現在は自分の文章をそのまま表現するようになりました。自分にしか表現出来ないことは何かな?と考えた結果、他の現代書家の方があまり題材として用いないような女性の感情などを、あえて書くようになりました。少しエロティックな要素を文章に入れてみたり、女性の目線で文章を作っているうちに今の作風へと繋がりました。

日守菜穂子日守菜穂子

──お弟子さんに教えて行く上で大切にしていることは?
基本的にはきちんと筆のことを理解し、勉強をして、筆をきちんと使えるということが第一。それが出来た上で作品にするときに、身体と感性を上手に使って書くことが大切。筆というのはものすごく繊細なので、一本の線を引いたときに、同じ筆で同じ紙に、同じ墨で同じ時間に書いても上手な人とそうでない人とで差が出ます。技術は基礎がきちんと出来上がった上で長い時間をかけて培われるものですから。

──作品制作の際に気を配っている事はありますか?
書き始めるときには自分の気持ちをいかに高揚させるか、です。周りに雑音があると集中も出来ないですし、稽古場で夜中にひとりで、人が見ていないところで書いています。私たちの勝負どころなので。

──日守先生が書道に対して感じている事は?
今、一番思っていることは書道をみなさんに知って欲しい、堅苦しかったり読みづらいイメージがあるけれど実はそういうものばかりでもない。私は日本語の文章を書で表現するから、ある程度読んでもらえるので、それによって書道を知ってもらう波打ち際、導入という役割でもいいかな、と思っています。続けるということはいちばん大事。ひとつの事を続けられるというのは幸せなことです。やめてしまったら才能があっても終わりですから。

日守菜穂子

文字のエキスパートにMetaMoJi Noteを使ってもらう

──日々自筆の文字と接してらっしゃる日守先生にとって活字・手書きとは?
活字は内容を伝えるにはとってもいいけれど、一般的に活字は素っ気ない感じがしますよね。伝えたい情報や内容はわかり易く伝えることが出来るけれど。やはり手書きで書いたものは活字よりは面白いですよね。

──MetaMoJi Noteを使ってみていかがですか?
けっこう筆圧が要りますね。でも、感触が面白いです。思ったよりも書けますね!行書だと雰囲気が出ますしね。

日守菜穂子日守菜穂子

最後にMetaMoJi Noteを使用した直筆でのサインと座右の銘、音声メッセージをいただきました。

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日守菜穂子日守 菜穂子(にっか なおこ)
父である日守龍居のもとで幼少より書道に親しむ。1990年に船本芳雲に師事。以後、独自のスタイルで幅広く活動を続ける。一児の母でもある。

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